本件登録商標と称呼及び観念が類似し,本件 登録商標と類似する。
したがって,これらの標章をハーブ粒商品に使用することは,本件商標権 を侵害するから,原告の請求(第1事件)のうち,本件商標権に基づく差止 請求部分には理由があるというべきである(ただし,ハーブ粒商品はいずれ も有体物であり,コンピュータプログラムなどのように電気通信回線を「通 じて」提供されるものではないから,電気通信回線に係る差止めについては, - 22 - その性質上理由がない。
よ。
) って,原告の請求は,被告会社らに対し,「新 快通ハーブ粒」又は「快通ハーブ粒」の表示を使用したハーブを主原料とす る粒状の加工食品を譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示す ることの差止めを求める限度で理由がある。
(3) ところで,不正競争防止法3条(2条1項1号)に基づく請求は,本件 商標権に基づく請求と選択的関係にあるので,本件商標権に基づく差止請求 を認容する以上,判断の必要がなく,取り下げられたものとして扱うのが相 当である。
2 争点5(原告の被告ウェーブに対する損害賠償請求権の有無)について (1) 前記争いのない事実等のとおり,原告と被告ウェーブは,本件製造委託 契約を締結したところ,同契約の9項には本件エリア条項(近畿2府4県及 び石川,三重及び徳島の各県においては,原告が店舗販売ルートにおけるハ ーブ粒商品の独占販売を行うこと等)が定められている。
原告は,被告ウェ ーブは本件エリア条項に違反して本件エリア内においてハーブ粒商品である 被告商品を販売したものであり,被告のこの行為は原告に対する債務不履行 を構成する旨主張する。
これに対し,被告ウェーブは,原告と本件製造委託 契約を締結した際,本件エリア条項にかかわらず,本件エリア内のキリン堂 の店舗には販売しないという口頭の約束があったが,原告のいうように本件 エリア内すべての店舗に対しその販売を禁止するという合意はなかった旨主 張する。
そこで,本件エリア条項に関し,原告と被告ウェーブとの間でどのような 内容の合意がなされたかを検討する。
(2) 前記争いのない事実に,証拠(甲4,11の1・2,乙4,原告代表者, 被告代表者)及び弁論の全趣旨を総合すれば,以下の事実が認められる。
ア被告ニッショク(旧商号・日本飾糸株式会社。
平成2年8月17日商号 変更)は,もとは飾糸の製造加工,販売等を主たる業務としていたが,昭 - 23 - 和61年ころから健康食品の製造販売を行うようになり,平成2年ころか らハーブを原料とする茶及び錠剤(ハーブ粒商品)を製造販売するように なった。
被告ウェーブは,平成8年12月12日,茶の製造販売等を主た る業務として設立され,主として被告ニッショクが製造する商品の販売業 務を行っていた。
イ原告は,平成10年ころから被告ウェーブとの取引を始めた。
そのころ, 被告ウェーブは,ハーブ粒商品及びハーブ茶製品の両方を取り扱っていた が,商品割合としては,ハーブ粒商品よりもハーブ茶商品の方が多く,ハ ーブ粒商品の販売量は比較的少なかった。
そして,原告は,平成12年1 月ころ,「快通ハーブ粒」という商品名のハーブ粒商品の製造を被告ウェ ーブに委託し,その販売を開始した。
ただし,そのころは原告と被告ウェ ーブ間に上記製造委託関係等につき契約書等は作成されていなかった。
ウ平成12年夏ごろ,上記製造委託関係について原告と被告ウェーブを契 約当事者とする契約書が作成された。
その内容は,その後に締結された本 件製造委託契約書(甲4)とほぼ同内容のものであったが,上記契約書は, 被告ウェーブの代表者である被告Aの了解を得ないまま,被告ウェーブの 従業員が取り交わしたものであり,また,被告ウェーブのハーブ粒商品の 販売エリアを限定した本件エリア条項が付されていたことから,改めて契 約書を作成することとし,本件製造委託契約書(甲4)が作成された。
エ被告ウェーブは,本件製造委託契約締結後も,本件エリア内において, ハーブ粒商品をキリン堂を除く店舗に販売していた。
オしかし,原告は,遅くとも平成14年ころに,被告ウェーブが本件エリ ア内のドラッグストア(キリン堂を除く。
)にハーブ粒商品(被告商品) を販売していたことを認識したが,被告ウェーブとの本件製造委託契約を 解除するなど取引を停止する措置を執らず,取引関係を継続した。
カ平成17年3月,被告ニッショクが製造しているコエンザイムQ10を - 24 - 含む健康食品に,未承認の医薬品成分(イデベノン)が検出されるという ことがあり,原告は,同年6月,株式会社アムスライフサイエンス(以下 「アムス」という)に快通。
ハーブ粒の製造を委託する旨の製造委託契約 を締結し,同年7月から製造委託を始めた。
そして,原告は,同年6月2 7日,被告ウェーブにサンプル品5万個を発注し,その納品を受けたのを 最後に,被告ウェーブに製造委託することを取りやめた。
キ被告ウェーブは,原告が快通ハーブ粒の製造委託先を被告ウェーブから アムスに変更したことを知り,平成17年12月13日付けの契約解除通 知書の送付(同月14日到達)により,原告に対し,原告が本件製造委託 契約に違反して他社に「快通ハーブ粒」の製造委託をしたことを原告の債 務不履行とし,これにより信頼関係が破壊されたことを理由に,同契約を 解除する旨の意思表示をした。
上記契約解除通知書において,被告ウェー ブは,原告が被告ウェーブに最後に製造委託した平成17年6月27日以 降の得べかりし利益相当の損害賠償を請求するとともに,「近畿圏並びに 石川県,三重県及び徳島県においてハーブ粒及びスリムダイエット粒の販 売を行うことを付け加えて申し述べておきます。
」と記載していた(甲5 の1)。
(3) 前記争いのない事実等のとおり,本件製造委託契約書の9項(本件エリ ア条項)には「快通ハーブ粒の販売に当たり,原告は近畿2府4県,及び石 川,三重,徳島の各県においては店舗販売ルートにおけるハーブ粒商品の独 占販売を行い,それ以外の地域については,被告ウェーブの製造販売するス リムダイエット粒と,協調販売を行う。
被告ウェーブの発売するスリムダイ エット粒は原告の上記独占発売地域外において販売活動を行うものとする。
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